自動車の構造

構造
水冷自動車用放熱器の構造は、「チューブ」と「フィン」で構成された「コア」とその両側の「タンク」からなる。タンクには給水用の「キャップ」を持つものが多い。コアの取り付け方向によって、「縦流れ」と「横流れ」とがあり、効率が良いのは縦流れであるが、コアの設置角度が垂直ではない場合や配管の都合、エンジンの寿命を縮めるオーバークールを防ぐ目的の場合は横流れとする場合がある。設置条件から横流れとなった例は日産・フェアレディZ Z32型が、温度要件での例は高速巡航の多い欧州車に見られる。




古くはドーナツ状のタンクの輪の内側に、金属の薄板をハチの巣状に張ったものが普及し、後に水管式へと進化していった。水管式は、チューブごとにフィンが独立していたが、さらにフィンの表面積を稼ぐため、隣り合ったチューブの両方に接するよう、ジグザグ状のフィンを設けたコルゲート式へと代わり、この時代が長く続いた。最近ではすべてのチューブをストレートフィンで繋ぐ、プレート式が登場している。

冷却液の温度上昇による体積膨張で水圧が上昇すると蒸気圧の関係から水温は100度を越すようになる。そうなると外気との温度差が大きくなるため冷却効率がよくなるが、逆に水圧が高いとラジエターホースなどの冷却機器に負担がかかる。そのため、ラジエターキャップにはプレッシャーバルブが組み込まれ、冷却液の圧力が設定値以上になるとリザーバータンクに冷却液を逃がすようになっている。一般的な設定圧力が60〜100kPaで、この時の液温は110〜120度である。

ラジエターはエンジンを冷やすためにあるが、エンジン起動初期は早くエンジンを温める必要があるためラジエターがあると逆に問題がある。そのため、冷却回路中にサーモスタットが組み込まれ、水温が低い場合はラジエターでの冷却を行わないようにしている。